014 インド建築の旅(10)

ジャイプルからアグラまでの約4時間半、列車の席は下の方のグレード。インドの列車はAC1A〜AC3Aと呼ばれる空調設備の整った等級付きのグレードから、ChairCar、FirstClass、Sleeperといった空調無しで席も徐々に狭く汚くなっていくクラスまでかなり選択肢が広い。

ジャイプル駅のホームで待っていた列車が到着した。

急速に発展を遂げているとはいえ、インドはまだまだ貧富の差が激しい。そのため貧しい層では乗車券を持たず列車に乗り込む人も少なくない。ホームから列車が発車して徐々に加速していくタイミングでどんどん人が列車に飛び乗っていく。ChairCarクラス以下になると、列車が発車してから人がどんどん増えてくる。乗車口付近が混雑してるのはそのせいだ。

そして車内もこれまでとは雰囲気が違う。

エアコンもなく、かろうじていくつか動いている天井の扇風機が頼りだ。外は猛暑、車内も熱気に満ちている。最初は多少面食らったが、案外すぐに慣れるもの。より本当のインドに近い体験している気分になれ、廻りの人の観察をするのも一興なのだ。

乗車券を持たずに乗っている人達は、列車が駅に停車する度、一旦降車してホームで時間をつぶし、また列車が走り出すと飛び乗ってくる。車掌が乗車券確認にくるとまずいのだろう。基本的に列車の乗車券は座席指定なのだが、どうやらそこにもルールはなく、先に座ったもの勝ちの様で、席の乗車券を持った本人が来ても、勝手に座っている人が席を譲ろうとせず、揉める場合もあった。

やはりインドはカオスの世界だ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です