2013.06.16 ミラノの朝も快晴。
最初に向かったのは、ミラノの町の中心に位置するゴシック建築の大傑作、ドゥオーモ(Milano Duomo)。
500年近くも工事が続いた後、ナポレオンによって完成したのは19世紀初め。
この日は司教によるミサの日だったようで、祭壇ではお香が焚かれ、多くの信者が集まる極めて荘厳な雰囲気を体感した。この大空間に静寂に伏す中、司教の声だけが響く、ただならぬ厳粛な空気が漂う。身も心も自然と引き締まる思い。
人のサイズと空間を見比べると、建築の巨大さがわかる。
装飾は煌びやかというより威厳に満ちた様相で、確固たる決意や揺るぎない権力の象徴とでも表現したくなるような感覚を受けた。当たり前のことだけれど、バチカンのサンピエトロ大聖堂とは明らかに異なる。
この雰囲気では、カメラのシャッタ—音すら気が引けてしまう。
心身清められたつもりで、同じくドゥオーモ広場(Plazza del Duomo)に面するヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア(Galleria Vittorio Emanuele Ⅱ)へ。
4階建てのガッレリア内には、高級ブランドショップや、パーク・ハイアット・ホテルなど、上品なお店が入っている。ガッレリアの四周を廻る回廊も百貨店のよう。
インテリアも斬新なデザインが施され、陳列される商品もオシャレ。
ファッションアイテムをモチーフにしたチョコレート専門店も。
一通り見た後は、町歩きへ出発。
街角でデンマーク発祥の北欧雑貨を扱うお店 ”Tiger” を発見。
丁度アジア進出一号店が心斎橋に2012年に出来たばかりだったので、ちょっと覗いてみたり。
ヨーロッパでも人気のようで、中は大変な人ごみだった。
続いて見つけたのは、お昼の時間をとっくに過ぎているのに賑わっているオープンカフェ。
朝から何も食べていないことに気づいて、着席。
ミラノの定番、ミラノ風カツレツとサフラン風味のリゾットを注文。
一休憩の後、町歩き再開。
歩きながら、気になったギャラリーやショップを覗いてみたり、何気ない町の雰囲気を楽しんだ。
そしてレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」が収蔵されている、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会(Santa Maria delle Grazie)を発見。
がしかし、見学に予約が必要だということが判明。
残念ながら、「最後の晩餐」を目にする事はできなかった。
まぁ、事前に調べていないわけで仕方が無い。
町を歩いていると、路上アートや路上ライブに出くわすことがある。
ここでは、グランドピアノを持ち込んでゲリラライブしていたピアニストに遭遇。
カスタマイズ仕様(表現を代えると部品がいろいろ足りない)のロックな雰囲気のグランドピアノと、演者の風貌もマッチ。何より予想外にも奏でられる音楽は素晴らしかった。アートや音楽などの芸術が、深く日常に浸透している様が感じられる出会いだった。