クライアントとフローリング見学に行った場所が、ちょうど故村野藤吾氏の教会の近くだったので寄ってきました。
この建築のフォルムは、屋根は鯨の背中、外壁は鯨のお腹、奥の尖塔は鯨の尾の部分、聖堂内部は胎内を表現しています。旧約聖書にある、”神様の意向に逆らい船旅に出た後、嵐の中で大きな魚に飲み込まれ、その胎内で三日三晩過ごし、その後回心した” 予言者ヨナの話と関係があるようだ。 <被昇天の聖母カトリック宝塚教会パンフレットから抜粋>
特徴的な建築ですが、、今年の12月19日で築50年を迎える中、今でも信仰心の厚い人々に大切に大切に使われ続けています。
聖堂内(鯨の胎内)に入ってみると、天井の緩やかに波打った板張りの美しさが目を惹きます。
ちょうど、椅子の座面を張り替える時期にきていて、信者の方々が自らの手で少しづつ補修を行っているところでした。
良いものは、丁寧に使えば長い間使い続ける事ができる。
傷んできても新調するのではなく、修理して使う。
最近ではコスト的にも買い直した方が安い事多くなってきていますが、本物を使い続ける事の尊さを感じる体験でした。