所在地：広島県呉市
用途：ゲストハウス
構造・規模：木造 地上2階建て
延床面積：99㎡
恊働設計：ア・ティエス環境+建築設計事務所
写真：うえのゆり
港町として重要伝統的建造物郡保存地区（以下：重伝建）指定された広島県呉市豊町御手洗。
豊かな自然に囲まれた美しい街並みの中で、一際目を引く洋館"レントゲン科越智醫院"を、ゲストハウスに改修するプロジェクト。
重伝建故の補修及び保存と平行して、仕上の下に隠れていた構造や建築部材が持つ魅力を露出させ、展示物のように丁寧に"見せる化"する操作を計画の柱に据えた。既存建築の概要を変えず必要機能を合理的に再配置し、設備は一箇所にまとめる等、ゲストハウスとしての機能性向上も図っている。
旅籠屋醫（はたごや くすし）という、改修前の醫院の医の旧漢字を冠した宿名からオーナーの御手洗愛が滲み出る。荘厳な中にも温かい気持ちにさせてくれる宿へと生まれ変わったと期待したい。
